仕事を紹介したパネル

1995-01-13

 元気ですか。

 どうやらラオスの寒い時期は終わったらしく、結構暑い日が続いています。結局本当に寒かったのは10日間くらい、夜毛布を追加した日も、去年より少なかったように思います。

 今サバナケットでは3年に1回の見本市、タラートナットというのをやっています。市内の競技場近くの広場に色々な仮設のお店が並び、観覧車やメリーゴーランド(ドラエモンのメリーゴーランドです)、小さな列車やディスコもあります。

 ラオ人の中にはEXPOと大げさに言う人もいますが、ラオスのことですから、たいしたお店があるわけではありません。夜中の12時を過ぎてもディスコの音がセンサバイまで聞こえて来ますから、ずいぶん遅くまで人が集まっているようです。

 うちの課でも会場でパネル展示をやっており(このために作っていたパネルだったのです。カンタボンの奴うまいことを言いやがって…。感激して損しました)、ワクチンのパンフレットを配ったりしています。其の店番のために事務所の人間が交代で行くので(交代のはずなのに、なぜか全員でで行ったりします)、事務所の方は人が来ずガランとしています。

 今やっている犬の臨床の本は、私が本を読みながら説明し、それを書き取ってもらうという方法でやっていますから、誰も来ないとなかなか仕事が進みません。こんなことで本当に出来上るのでしょうか。

 対岸のムクダハンもお祭りで、今週1週間はパスポートなしでも行けるという話でした。さっそく昨日行ってみましたが、見事に失敗しました。

 ラオ側の税関は何の問題もなく、船には乗れたのですが、タイ側の税関は厳しく、入国できなかったのです。結局3000キープ(600円)出して、メコン川往復の船旅を楽しんだだけに終わってしまいました。

 明日からは10日ほど仕事を休み、パクセーとヴィエンチャンに行くことにしました。狂犬病の新しいデータ集めのためです。そのためだけなら10日も必要ないのですが、鶏の先祖にあたる赤色野鶏の写真を撮るという目的もあるのです。

 これは以前健康診断の時にウドンタニーで会った(私が出た大学の先生の紹介で、会いに来たのです)、日大のN先生に頼まれたことなのです。

 赤色野鶏というのは、タイとラオスにしかいない珍しい鶏で、N先生は、その研究をしているのです。ラオスの野鶏を入手したいと、以前から何回も手紙が来ていたのです。色々あたってみたのですが結局サバナケットでは見つからず、シェンカンのN君が手に入れ、健康診断の時にヴィエンチャンにつれてきました。

 N君は、その鶏を飼っているうちに情が移ってしまい、研究のために殺すなら渡したくないと言うので、ウドンタニーの時はその鶏の写真、羽、血液を渡しただけだったのです。(結局血液検査の結果、この鶏は赤色野鶏ではありませんでした)

 今回はヴィエンチャン事務所の門番、ポワンさんの友達が野鶏を飼っているというので、見せてもらいに行くのです。

 ところで昨日、昨年帰国したSさんから手紙が来ました。ラオスから木を輸入して、日本のハンコ屋に売ることを計画しているらしいのです。Sさんはこちらにいる時、ブントンさんというこちらのお金持ちと仲良くしていたので、その人を通して輸入しようというわけです。Sさんは公務員ですから、今年3月に結婚する奥さんの名義で始めるようです。

 それはそれで良いのですが、手紙には仕事関係の事が細々と書いてあり、それをラオ語にしてブントンさんに説明してくれというのです。これには困りました。知っている単語の範囲が違い、私には無理です。結局OさんMさんと3人で行き、何とか説明しました。

 こういうお金の絡むことの中継ぎを頼まれるのは、本当に困ってしまいます。次回からは、別の連絡方法をとるように手紙を書こうと思っています。

 明日から留守にするので、来週は手紙を休みます。

 ヴィエンチャンから電話してみることにします。(最近サバナケットからも国際電話が掛けられるようになったのですが、ヴィエンチャンからの方が掛かりやすいようです)

 それではまた、お元気で。

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