島田   井上陽水「新しいラプソディー」

      を聞いていただきました。

      これはレパートリーらしいですね。

稲垣   あ、そうですね。カラオケに行くと結構これを…

      声の高さが合うかなって感じで…。

島田   うーん。お酒もいけますよね、結構。

稲垣   お酒はわりと好きですね。

島田   稲垣さんにとって、お酒ってどんな存在なんですか。

稲垣   なんだろう…。

      それほどの物じゃないんじゃないですか。

島田   べつにグチ言うわけでもなく。

稲垣   別にこだわりないですよ。

      何じゃないといけないとかね。

島田   毎日飲みます?

稲垣   だいたいビールとかね。

      毎日飲むのが普通ですよね。

島田   まあ、一仕事終えてのご褒美ですかね。

稲垣   そうそう。やっぱり、気分転換になりますしね。

島田   そんな時に、こんな歌があったりするわけですね。

稲垣   でも、めったに行かないでですけどね。

島田   カラオケにはね…。得意な曲の一曲ということで

      「新しいラプソディー」聞いていただきました。

 

島田   今週のセカンドハーフのお客様は、稲垣動物病院の

      稲垣仁さんをお迎えしていますが、

      昨日もチラッとお話に出たんですが、

      青年海外協力隊でラオスに…。

稲垣   はい。2年間。

島田   何年前くらいですか。

稲垣   平成5年の春から。

島田   じゃあそんなに古い話じゃないんですね。

稲垣   5・6年前に帰ってきたのかな…。もうちょっと前か。

      7年前くらいか。

島田   何年間いたんですか。

稲垣   2年間。

島田   2年間。あれは当然志願していくんですか。

稲垣   そうですね。

島田   獣医さんとして行ったんですよね。

稲垣   勿論ですよ。職種ごとに試験があるんで、

      獣医で受けた方が受かりやすいんですよ。

島田   必要ですものね。

稲垣   募集人員と倍率が低いわけですから。

島田   ああ、獣医さんとして行ったほうがね。

      行くまでにはテストとか受けて行くんですか。

稲垣   ええ。2次試験まであるんですよ。それに受かって、

      たとえば僕なんて、小動物、小さい動物しか

      診ていないので、補完研修っていう…、

      大きい動物を診られる様に、

      共済っていう大きい動物を診るところに

      1ヶ月間研修に行ったんですよ。

島田   えー!その協力隊に行くためにってことですか。

稲垣   そうです。受かってからってことですよね。

島田   向こうではどんな動物を…ラオスでは?

稲垣   それこそ水牛だとか、鹿だとか、熊。

      熊って言ってもね、

      あっちのほうはマレー熊だから、小さいんですよ。

      島田さんちの犬より小さいんですけど。

島田   熊に間違われますからね。へー、そうなんですか。

稲垣   でもそのうち…、首都じゃなくて

      次の町くらいの所に行ったんですけど、

      次の町って言っても、人口400万人くらいの国ですから、

      首都の人口が40万人くらい。

      僕の行った所が7万くらいかな…。

      でも、行く前は日本に例えると首都は東京で、

      おまえの行く所は大阪みたいな街だって

      言われたんです。とんでもなかったんですけど…。

      でもまあそこで、その街にそれまで

      小さい動物を診られる人がいなかったから、

      小さい動物を診られる人が来たんだっていって、

      お金持ちの人達の間で流行ちゃって…。

      中国人とかベトナム人とかはお金持っていますから、

      その人達が飼っている犬の往診に

      回ったりしていましたね。

島田   へーえ。

稲垣   40度の中、バイクで。一番流行った時はね、

      1日10件くらい回っていたんですよ。

      協力隊だし、県の職員という身分で行っているから、

      お金を貰う必要はないんですけど…。

      あっちはちょっと前まで共産主義だったから、

      医療費とかは只なんですよ。

島田   ふーん。

稲垣   その代わり、行ってこの薬が必要だよって言って、

      飼い主が薬局に買いに行くんですよ。

      それでその持って来たのを

      打ってやるのはこっちみたいな…。

      そういう制度なんでよね。

島田   ほー。ずいぶん違いますよね。

      でもそこで協力隊に行ったってことは

      ご自身の人生経験とって大きいですかね。

稲垣   やっぱり大きかったと思いますよ。

      結局、獣医として勤めていたわけですよね。

      それでもやっぱり全国の獣医としてみれば…。

      もしね、なんのランクか分かんないけど、

      ランク付けすれば、

      下の方から数えたほうが早いと思うんだけど、

      その国のその県に行くと、

      自分より知っている人って一人もいないんですよ。

島田   ふーん。頼られて…。

稲垣   そう。頼るものはなにもないって言うか…。

      まあ、持っていった本くらいしかないんですよね。

      その上、器具もないでしょ。

      だから、それこそね、剃刀と、タコ糸と、

      鉗子…って、挟むやつ一本くらいで、

      牛の帝王切開をやった事もあったんですよ。

島田   すごい世界ですね。

      でも、何で行こうと思ったんですか。

稲垣   ちょっと興味あったんですけどね。前からね。

      それで、説明会とかに出ていたんですけど…。

      で、ぐずぐずしていたら、うちの奥さんが、

      「まだ行かないの」って言うから…。

島田   やっぱり、キーマンは奥さんなんだな。

 

2001-06-10

戻る次へ