桜の木の下で

 動物病院の仕事というのは、季節差が激しいものなのです。冬の間は本当に暇です。

その長い冬も終わり、4月になり、狂犬病の予防注射の時期が来て、やっと少しずつ忙しくなってきました。

 冬の間あまりに暇なので、こんなホームページを作ってしまったのですが、一度形になるとなかなか更新せず、そうこうしているうちに忙しい季節になり、ますます更新の期間が長くなってしまうかもしれません。

 うちの病院も昨日で、開業2周年を迎えました。今年からやっと狂犬病の集合注射に出ることになり、もう2回ほどやってきました。

 先週は公園でやったのですが、ポカポカと暖かい日で、桜も七部咲きくらいに咲いていました。

2時間の間に200頭くらいに注射するのですが、パートナーが大学の同級生だったF先生でしたから気は楽でした。

時間前から並んでいた犬達に、交互に注射していきました。たまに嫌がって暴れる犬もいましたが、二人がかりでやれば問題ありません。

 周りで遊んでいた子供達も集まって来ました。

「かわいいね」「痛そうだね」「すごい。あんなに暴れてる」注射するたびに、さまざまな感想が耳に入ります。

 私が獣医さんという存在をはじめて見たのは、子供の頃にうちの犬を連れていった、近所の小学校での集合注射の時だったように思います。その仕事を今自分がしているのかと思うと、たいへん感慨深いものがありました。

 桜の木の下で、暖かい日差しの中、気の合った友人と、犬と子供に囲まれた仕事という、とても良い1日でした。

 

1999-04-11

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