反省 −愚痴・言い訳― ピンポーン。 日曜日の朝。インターホンが鳴った。 まだ眠い…。夢かもしれない。もう一度寝ようとした。 ピンポーン。もう一度鳴った。間違いない。現実だ。 何とか起きて受話器を取った。 犬が昨夜から具合が悪いので、今から診てくれないかという用件だった。状態を聞くと午後からの診療では間に合いそうにない。寝ぼけた目で時計を見た。 8時45分。 支度するから9時ごろ来てくれと言って受話器を置いた。 とりあえず顔を洗った。白衣に着替えて診療室に行き、検査機械のスイッチを入れ、何気なく時計を見た。 7時55分。どうやら1時間勘違いしていたようだ。 「○○町の△△ですが…」と言っていたようだが、寝ぼけた状態で聞いていたので確信はない。カルテを調べてみても、△△さんは何人かいるので特定できない。日曜日の早朝に、すべての△△さんに電話するわけにもいかない。 とにかく9時まで待つ事にした。 10時を過ぎたがインターホンは鳴らない。意を決して、一番可能性の高い△△さんに電話してみた。 誰も出なかった…。 △△さんちの犬はどうなったのだろう。こちらの勘違いでまったく違う△△さんで、犬の具合が良くなったから様子を見ているのだろうか。それとも他の病院に連絡がついて、そちらに行ったのだろうか。それとも…。 何であの時「すぐ連れて来てください」の一言が言えなかったのだろうか…。 でも…、(ここからは愚痴)うちの場合時間外の時は留守番電話にしているけど、家にいる時は留守番電話に切り替わる前にとるようにしているし、寝ている時でもほとんど出るし、緊急なら夜中でも診療しているし、深夜3時くらいから緊急の手術をしたこともあったし、2時に診療して4時にまた起きて6時に往診に行った事もあったし…。風邪を引いて熱があって寝ているのにインターホンが鳴って、「一週間前から具合が悪いんですが…」なんていう時も対応したし…。 でも…、(ここからはちょっと反省)未だに携帯を持っていないから一度外に出ると連絡のとりようがないし、基本的に時間外の電話に出るのは自分一人なので、家にいても風呂やトイレで電話に気づかない事もあるし、夜中の電話だと自分でもぶっきらぼうだなと思うような声で応対するし…。 言い訳はやめました。 △△さん、こんな事があったので、もううちには来ないかもしれませんが、勘弁してください。連絡のとりようがないので、こんな所にこんなことを書きました。他の病院に連れて行って元気になったものと思いたいです。そう祈っています。 |
2003-03-30