公演旅行

おはようございます。

４年ほど前の事です。あるメーカーが募集していた「あなたの夢かなえます」という旅行プランに応募したら、旅行券が送られてきました。

『車で東京を出発し、途中芝居の公演を重ねながら八戸市まで行き、学生時代に一緒に芝居をやっていた当時の子供たちに会う旅』というプランが当選してしまったのです。

当選者は期限までに提出したプランどおりの旅行をしなければならないという規定がありました。仕事を休む事になるのでかなり迷ったのですが、3泊4日で行く事にしました。

私が行っていた大学は青森県の十和田市という所にあり、そこから車で１時間ほど離れた八戸市の子供向けのアマチュア劇団で芝居をやっていました。その劇団は大人と子供が一緒に芝居をやる劇団でした。

大学卒業後その劇団で芝居をやる事はなくなったのですが、その後色々あり、今も1年に一回は千葉県市川市に集まって芝居をやっているのです。

当時一緒に芝居をやっていた子供達は、八戸市内にある学童保育の施設「よいこの家」の子供達でした。その当時の子供達に15年ぶりに会うことがこの旅のメインでした。

　東北自動車道をひた走り、途中花巻の宮沢賢治童話村へ寄り、一泊目は岩手県の農場にあるSLホテルに宿泊し、次の日は午前中十和田湖町立図書館で公演。午後は十和田市内の保育園で公演しました。

夜はいよいよ当時の子供達との再会です。

　当時一緒に演劇をやっていた仲間や、「よいこの家」の経営者のおじさんやおばさん、当時の職員の人たちも集まってくれました。

当時小学生だった子供たちはもう20代、子供を連れてやって来た人もいました。すぐに顔が思い浮かばない人もいたのですが、連れて来た子供の顔を見て、逆に当時の子供だった頃の顔がよみがえりました。

「ジュウロウの娘は、その日来られなかった妹のサナエの子供時代にそっくりじゃないか…。いつも私にまとわり付いて来た、ちょっとおませなエリコちゃん。小さかったタケ。がんばっていたユキコちゃん。しっかり者のトシコちゃん。ユキちゃんはたったひとつしかないセリフを『よいこの家』の片隅で一生懸命に練習していたっけ…」

当時大学の授業が終わって「よいこの家」に練習に行くと、いつも私の周りに子供たちが輪になっていました。

　その日も最初はお互い戸惑いがあり、お互いに何を話してよいのか分からなかったのですが、酔っぱらってふと気づくと、いつのまにか当時と同じように私の周りに当時の子供達が輪になっていました。

最高の夜でした！

その日は八戸市内に泊まり、翌日は八戸中央図書館で公演しました。先着100人の予定が170人も集まってくれました。

最終日の4日目は、花巻の宮沢賢治童話村の野外ステージで宮沢賢治の作品を公演し全日程を終了しました。

　大宮駅から新幹線で新潟へ。新潟駅を降りると、新潟祭の最終日を飾る花火が出迎えてくれました。

2006-01-27

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